《不動産屋がここまでやるか》をキャッチコピーに、東京八王子エリアで地元を盛り上げる非常にユニークな取り組みをしている株式会社エスエストラスト様。今回は、プロパティマネジメント事業部部長：安井様にPMアシスト導入のキッカケと効果を取材。最近ではコワーキングスペースfabbit八王子もオープンし、さらに地元をワクワクさせる取り組みを加速させています。
この記事のポイント
- 初めての出会いは株式会社明和住販流通センター塩見社長からの紹介
- 初期の頃は日常清掃を外注。内製に切り替えた理由は？
- アウトソースを再検討した理由は、管理戸数増大による人材採用/教育が困難になってきたから
- ルーチンワークはアウトソース/緊急性の高い作業は《フリーマン制度》に
- 社内でバーチャル巡回ができるので、オーナー様訪問時の提案効率もアップ
- PMアシスト×物件の見える化で新規収益増加
- 不動産管理会社から八王子エリアNO.1の総合資産管理パートナーへ向けて
エスエストラスト様の取り組み紹介
ここからはじまる八王子イノベーション
https://fabbit.co.jp/facility/hachioji/
- インタビュアー：ギグベース株式会社：諏訪内
初めての出会いは株式会社明和住販流通センター塩見社長からの紹介
諏訪内：PMアシスト導入から2年近く経ちますが、最初の出会いは紹介でしたよね？
安井様：そうです。（株）明和住販流通センターの塩見社長からの紹介でした。その頃、管理戸数が増えてきて日常清掃をアウトソースする先を探していて…塩見社長にお会いする機会があったので相談したら、《ギグベースいいよ！面白いよ！》と伺いまして笑。
諏訪内 ：ありがとうございます。それで安井様に会いまして、話がとんとん拍子に進んでいった記憶が僕にもあります笑。
安井様：ITとお掃除を組み合わせているサービスを聞き、非常に興味深かった記憶があります。価格がそこまで高くなく、初期費用もかからないので導入しやすかったという点も決め手となりました。
初期の頃は日常清掃を外注。内製に切り替えた理由は？
諏訪内 ：日常清掃は内製のお掃除部隊を用意されていましたよね？
安井様：実は、初期の頃は日常清掃を全てアウトソースしていました。しかし、その後内製化せざるを得なくなりまして。対応が悪く、人によって掃除のレベルが違う。こっちは汚い、こっちはきれい。敷地内でタバコを吸っている。…そういった苦情が寄せられてしまったのです。これではオーナー様に迷惑をかける可能性があると感じ、一定以上の質を担保したサービス提供が急務であると思い始めました。そんな時、ある会社様を視察する機会がありまして。そこでは、現役をリタイアされたシルバー人材の方々を内製部隊として登用し、日常清掃を行っていました。自社で人材を抱えることで、実際に業務を行う方々とのサービスに対する目線合わせや品質管理ができると考えました。そこで、この会社様の取り組みを参考に、当社でもお掃除隊を内製化することになりました。
アウトソースを再検討した理由は、管理戸数増大による人材採用/教育が困難になってきたから
諏訪内 ：日常清掃をアウトソースしていた歴史について実は知らなかったです。どうして、アウトソースを再度検討したんですか？
安井様：管理戸数が増えてきたことにより、内製部隊の人材採用と教育が難しくなってきたことが大きな理由ですね。
諏訪内 ：なるほど。採用難という点では、内製部隊としてシルバー人材を登用している他の管理会社様でも、平均年齢が高齢のため継続的な採用が厳しいという話を耳にします。
安井様：そうなんです。管理物件の増加に伴って人材を増やす必要があるにも関わらず、その人材を確保する採用活動ができない。加えて、採用した人材を教育するための研修が安定的に実施できない。そんなジレンマがありました。このジレンマを解決できるのはPMアシストだと思い、導入することに決めました。
諏訪内：「アウトソースを検討したいけれど、どうしたらいいかわからない」という会社さんは、ある一定数いるのではないかと思っています。車両費や保険料は、時給換算にしたら900～1,000円程度だと思うんです。しかし、ある会社さんに聞いたら、時給+車両費、保険料、その他かかる費用を合わせると時給2,500円ぐらいかかっていると。つまり、1時間かけて現場へ向かい、1時間かけて戻ってくるだけで4000円のコストになっています。エスエストラストさんは、八王子エリアで地域密着が強みだと思いますが、全てアウトソースにすると、地域密着ならではの小回りの効く対応が難しいですよね？何か工夫はしているんですか？
ルーチンワークはアウトソース/緊急性の高い作業は《フリーマン制度》に
安井様：「別働隊/フリーマン」と社内では呼んでいるのですが、社内の何でも屋さんをエリア別で用意しています。例えば日野エリアにおいては、日常清掃や巡回といったルーチンワークはPMアシストにアウトソースしています。ルーチーンではなく突発的に発生する作業や緊急度の高い作業は別働隊/フリーマンが対応しています。PMアシストを利用すれば、物件の状況をWebで常に見ることができるじゃないですか。Web経由で《雨樋が破損》《粗大ごみ》などの報告があると、「別働隊/フリーマン」が簡単な修理や対応をしています。担当物件全てを自社で対応できたらいいんですが、そこをあえて棲み分けすることで、生産性の高い仕事や提案をオーナー様へ提供できていると感じています。
諏訪内：ありがとうございます。PMアシストでは《物件の見える化》を大事にしています。日常清掃員は物件に行く頻度が高いので、彼らから物件の異常箇所が共有されるようにしています。
安井様：異常箇所をWebで確認してピンポイントに指示できるので、移動効率が断然高く助かっています。
社内でバーチャル巡回ができるので、オーナー様訪問時の 提案効率もアップ
諏訪内 ：御社は、月1ペースでオーナー様へ訪問されていますよね？
安井様：はい。月1であえて送金明細を持参してお話しさせて頂いています。オーナー様の一番の相談役、パートナーになりたいので定期的なコミュニケーションを心がけています。オーナー様の担当は私なんです。といった一体感を大事にしていますね。
諏訪内 ：PMアシストがオーナー様訪問で役に立った事はありますか？
安井様：オーナー様への細かい提案の打席数が増えました。例えば、「消火器期限が切れている」とか、「植栽が伸びている」といったちょっとしたことの改善提案が増えました。これはとても生産性が良いと思うんですよ。今までは営業担当が全ての現場に行かないとわかりませんでしたが、PMアシストを導入したことでバーチャル巡回ができ、報告書を見れば、現場へ行かずとも提案材料が集まります。そのため、診断書とおおよその見積り/材料を社内で揃えるだけで訪問提案を実施できます。私のような責任者が、現地状況を一覧で見られるのもいいですね。現場担当者によっては、提案の要否の判断が難しい場合もありますので。
PMアシスト×物件の見える化で新規収益増加
安井様：御社に日常清掃をアウトソースすると、Web経由で写真付きの報告が来るじゃないですか。あの報告で大規模修繕提案が増えていて、実際に700万円以上の規模の修繕を任せてもらえるようになってきています。
諏訪内 ：弊社としても、そこまでご活用いただけて嬉しい限りです！具体的にはどういった活用となりますか？
安井様：今までにない収益/提案を創出するのが私の部署の役割です。オーナー様へのご提案内容を日々模索している中で、一番早くオーナー様にできるご提案は建物の修繕という結論に至りました。 例えば、清掃時の報告において「タイルが破損している」という異常報告が上がってきた場合、オーナー様訪問時にその報告をそのまま持って行くよう部内に指示しました。細かい事項を収集して、小さな修繕提案からまずは実施。そのうえで、建物総合無料診断の提供を開始しました。オーナー様にとっても、自身が所有する建物を早めに診断しておいた方が長期的に支出を低減できる場合もあります。そのためのサポートをさせて頂いています。エスエストラストは建物をしっかり見てくれていると信頼していただくことで大規模修繕も徐々に受託させてもらえるようになりました。今までは原状回復など数十万円規模の依頼がほとんどでしたが、現在では数百万円、数千万円規模の修繕を任せていただけています。このキッカケを作ったのがPMアシストの報告書でした。
不動産管理会社から八王子エリアNO.1の総合資産管理 パートナーへ向けて
諏訪内 ：エスエストラストさんというと、《不動産屋がここまでやるか》というキャッチコピーの通り、地元ネタ看板の設置やブラジル料理専門店の運営など、不動産事業にとどまらず様々な事業を展開されています。最近では、多摩地域初の“ものづくり”に特化したコワーキングスペース「fabbit八王子」をオープンしましたね。今後はどんな進化を遂げていくのでしょうか？
安井様：賃貸物件の管理は勿論ですが、相続対策、空き地活用含め資産管理まで一気通貫でオーナー様をサポートできるパートナーになっていきたいと考えています。八王子エリアの資産活用について相談するなら、まずはエスエストラストへ。と、一番に相談をしてもらえるよう、さらに邁進してまいります。
